食べ物を食べる時に、『美味しい』と感じる感覚には
どのようなものがあるでしょうか?
味、舌触り、歯触り、歯ごたえ、喉ごし・・・などでしょうか。
以前、何かで聞いて、なるほど~♪と思った記憶がありますが・・・
宇宙飛行士が宇宙で食べる食事・宇宙食も、以前は、
食器を使わず、アルミチューブに入れられたアップルソース、
ビーフグレービー、野菜ペーストなどの離乳食や流動食のような
ペースト状のものだったそうですが、
現在では、サバの味噌煮込みや、秋刀魚の蒲焼、たこ焼き、
パン、キムチ、羊羹など、日常の食品にできるだけ近い固形のものに変わりました。
これは、食事の持つ栄養供給以外の役割も考えられてきたからなのでしょう。
ペースト状の柔らかくて噛む必要のなく、ただ 『栄養を飲み込む』 だけの
歯ごたえのない食事では、満足感を得られなかったのだと思われます。
これは、歯が食べ物を感じる感覚と、咀嚼筋(噛む筋肉)の感覚が関係していると思われます。
歯が食べ物を感じる感覚は、 『歯の表面のエナメル質で』 ではなく、
『歯の根の周りを包んでいる歯根膜』 が圧力を感じて
『おっ!これは食べ物だ~!!』 と認識する訳です。
入れ歯ですと、自分の歯ではないため、やはり
『歯が食べ物を感じる感覚』が鈍ると思われます。
この時には、歯肉が、食べ物を感じようとするようです。
むし歯があると、痛みや違和感を感じてしまいますし、
やはり、美味しくお食事をするためには、健康な歯が必要になる訳ですね。