歯の根の治療中でも
処置の届かない部位に細菌が増えて腫れることがあります。
歯の根の治療は、根の中の細菌を除去することが最大の目標です。しかし、神経の通っていた歯の中の根幹(こんかん)は複雑に曲がっていたり枝分かれしたりしているため、
治療で100%無菌にできるわけではありません。
もちろん、無菌を目指しますが、治療中に処置が届かない所で細菌が増え、根の周りの組織を侵して腫れることがあります。また、感染した歯の組織を完全に取らないと、新しく汚染された所の細菌が活動を起こしてしまうのです。
口の中の細菌は・・・
(1)空気がない方が元気になる菌(嫌気性菌)が多いのです。
(2)密封したら苦しくなるのではなく、元気百倍になることが多いのです。
きちんと無菌にしてから密封しなければいけません。
又、根の治療後、素早く詰め物・かぶせ物などで修復、完成する必要があります。
これは、汚染や破折(はせつ)を未然に防ぐためです。
更に、根管内に薬剤を入れて蓋をするとき、初めはガスが発生すると痛むため
蓋はしないか空気が抜けるような簡単な蓋を使います。
だんだん良くなると、しっかりした蓋にしますが、
早すぎるとまだガスが出ているため痛みと腫れが起きます。
治療には、抗生物質やレーザーなども使用します。
直接歯の根の先の歯肉を開いて感染したものを取ると急激に症状は治まります。
治る歯と治らない歯については、歯医者さんからよく説明を聞いて、
ご自身の希望に合った予知性(長持ちする)と高い治癒率のある治療方法を選びましょう。
<おまけの知識>
・口腔内を清潔にして、細菌や真菌などにとって苦手な環境を作りましょう。
・歯はもちろん、舌もブラッシングしましょう。
・歯肉マッサージで歯肉を丈夫にしましょう。
・歯石を取りましょう。
・歯科衛生士さんと仲良くなりましょう。
これらを行えば、
あなたは120歳まで生きられるかもしれません。しかも元気で!
歯内療法(しないりょうほう)は非外科的に痛みを取り、歯を助け、
最小の侵襲(しんしゅう)でかつ経済的にも有効な処置です。