癒合歯について

癒合歯とは、歯胚の時期に、正常な2本以上の歯が合体し、1本に見えるものをいいます。
重なり具合で、ハート型に見えたり、普通よりもちょっとだけ大きい1本の歯に見えることもあります。
これは、歯根部が一緒で歯冠部が分かれていることが多いためです。

はっきりとした原因は分かっていません。

通常の生活を送ることに問題はありません。
癒合歯は、永久歯に比べ、乳歯に多いとされ、下顎・乳中切歯・乳側切歯・乳犬歯の癒合が多数報告されています。

 

癒合歯には、2つの問題があります。

1つは、結合部分(特に舌側)は凹みが深かったり、2本以上の歯が1本になっているため、歯並びが悪く、むし歯の原因になりやすいことです。

 

2つめに、歯列や咬合への影響が心配されることです。

乳歯が癒合歯だった場合に、生えかわりが上手くいかないことが多く見られます。
乳歯が歯根から吸収されて、永久歯に生えかわるのですが、乳歯が癒合歯の場合は、この吸収が正常に行われず、時期が来ても乳歯が抜けないことがあります。そんな時には、永久歯の萌出の様子を見て、適切な時期に、乳歯を抜歯をすることが必要になってきます。

 

参考:「先天性欠如 ~歯の生えかわり~」

 

3歳頃から定期健診を受けるようにしましょう。

 

 

◆歯の形成 ~胎児の頃から~ ◆何歳までお子さんに仕上げ磨きしていますか? ◆先天性欠如について ~生えかわり~ 
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