レントゲンで歯根の周りに白い影、化膿しているなら抜歯が最善?

Q: 神経を抜いた奥歯が化膿(かのう)したようで、レントゲンで真っ白に写っていました。担当医から抜歯を勧められましたが、その後の処置については経過を見てと言われました。抜歯が最善なのでしょうか? アドバイスをお願い致します。

 

痛みや腫れがあれば、感染を除去してから歯を抜く方が後の治りがよいでしょう。真っ白に写っているのはどの部分でしょうか? 一般的には、口のレントゲンを見ると、顎などの骨は白く見えます。レントゲン上は健康な歯は骨よりも白く見え、金属冠などはもっとはっきり白く見えます。  歯の神経は柔らかい組織なので、レントゲン上は歯の中心部に縦に走る黒っぽい像として見えます。化膿すると細菌や細菌の出した毒素が歯根の先端(根尖=こんせん)にある骨を溶かし、レントゲンでは黒っぽく見えます。歯の神経も、細菌に感染して歯の外側の組織を壊し始めると、根尖の黒い部分が大きくなっていきます。 また、歯槽膿漏(しそうのうろう=歯周病)にかかってしまうと、歯根の周りの骨が傷んで骨を壊し、やはり黒く透過した像として見えます。 ご質問で根尖の周りが白く見えたのは、炎症とどんな関係があるか分かりかねます。  どちらかと言えば、白いものは健康な場所に見られる場合が多いのです。したがって、ご質問のレントゲンで化膿した部位が白く写っているということに関しては、レントゲンを拝見しないと何とも言えません。神経を抜いてからどのくらいの期間放置していたのか、今痛みがあるのか、腫れているのかが分かると、もう少し回答も具体化できるのですが…。  担当の先生にもう一度、レントゲン上に白く写っている像についてお尋ねになられたらいかがでしょうか。

 

院長 川口和子