歯周病の病態には、歯肉の発赤・腫脹・出血や膿・深い歯周ポケット・歯槽骨の吸収・歯の動揺・
歯周病菌の検出などがあります。
検査には、目盛りを使用し軽く突いてプロービング値を測るものや
X線写真による診査があります。
プロービング値とは、歯肉のてっぺん(歯肉頂)から歯と歯肉の境の底部分までの距離のことです。歯肉溝の深さ(ポケット)と言われるものです。2~3mmが正常とされ、4mm以上は歯周病と診断されます。
プロービング値が大きいということは、細菌の住処が広いということになります。 そして、それだけ たくさんの細菌が住んでいる・・・ということも意味しています。 又、深くなるほど酸素は少なくなり、 歯周病菌が大好きな環境になっていくのです。
では、なぜプロービング値が大きくなってしまうのでしょうか?
歯肉の結合組織の影響が考えられます。 歯肉の結合組織は、主に、皆さんもご存知のコラーゲン線維でできています。 コラーゲン線維というのは、歯や骨に向かって歯肉をシッカリ貼り付けるようにできています。 これに炎症が起きて張力が弱まると、 たるんでしまった肌のようになってしまい、 歯や骨にシッカリとくっついていた歯肉もダラッと離れやすくなっていく訳です。
しかし、今現在 深いからと言って、歯周病が進行しているか?と言うと 全てがそうではありません。 過去に治療した跡・・・という場合もあります。 きちんと治療した跡であれば、深いのでリスクはありますが、ケアを怠ることをしなければ 何年も安定していることもあります。