喫煙と糖尿病と歯周病の関係

喫煙や糖尿病は歯周病の「リスクファクター(risk  factor)」である。

これは、喫煙や糖尿病により歯周病になり易くなる、又は、進行が早くなるという意味です。

喫煙者の歯周病になる確率は?と言うと・・・

1日10本以上タバコを吸う喫煙者は、非喫煙者に比べ5倍以上。。。

10年以上の喫煙暦の人は、そうでない人に比べ 4倍くらい。。。
これは、どうしてなのでしょうか?

 

喫煙すると、抵抗力が減り、又、弱くなり、
歯周病になりやすい体質に変わってしまうということが挙げられます。

もう1つは、まだ定かではありませんが、
喫煙すると歯周病菌が増えてくるのでは?とも言われています。

そして、喫煙者に見られる歯周炎の特徴【喫煙関連性歯周炎】の
特徴は以下の通りです。

  • 角化や線維化の亢進(激しくなる)
  • 進行する割りに、発赤や腫れが少ない
    (その進行や発症は非喫煙者に比べ早い=重症になることが多い)
  • メラニン色素の沈着が確認でき、ポケットが深い割りに炎症が表に現れない
  • 前歯部はポケットや歯肉退縮が多い
    (ポケットは上顎臼歯部口蓋側にも多く見られる)

これ等の特徴には、ニコチンによる血管の収縮が関係あるのでは?
と言われています。

もう1つの代表的な歯周病のリスクファクターと呼ばれるものに、
糖尿病があります。

通院するなどしてコントロールされている場合は良いのですが、
コントロールされていない場合は・・・
血中に糖が沢山余っているにもかかわらず、
末梢組織では それを利用できないという状況にあります。

歯周組織でも糖のエネルギーを上手く利用できない上に、
糖の代謝産物が色々な場所に沈着するため組織の新陳代謝も
変わってしまうのです。

血管が弱ったり、コラーゲン代謝がスムーズにいかなくなり、
傷の直りも悪くなります。

これ等のことから、喫煙者と同様に、糖尿病がコントロールされていないと
そうでない人に比べて、数倍 歯周病になり易いという報告がされています。

禁煙したり、糖尿病をコントロールすることで、これらのリスクも減少していきますので、「どうせ・・」と思わずに、頑張ってみてくださいね。

 

 

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